煙草を吸う喫煙者の3割が癌(がん)になる

煙草と癌には密接な関係があると言われることが多いです。しかしながら、煙草でそれほど深刻な問題が起こることはないだろうと甘く考えている人や、煙草と癌の関連性について正しい知識を持っていない人も非常に多いと言えます。

自分の身体がどうなっても良い、自分は吸わないから良いなどと考えている人もいるかもしれませんが、煙草は周囲の人に影響を与えるものなので、家族やパートナー、友人などの大切な人に影響を与える可能性が高いです。自分が吸わない場合でも周囲の人が吸っていると影響を受けてしまう可能性が高いと言えるのでこの機会に煙草と癌の関係やリスクを知っておくことが大切だと言えます。

日本で実施された研究の結果では、癌になってしまった男性の30%、女性の5%は喫煙が原因だとされていますし、癌で死亡した男性の34%、女性の6%は喫煙が原因とされていることを知っておきましょう。

煙草の中には煙草そのものに含まれる物質と、それが不完全燃焼することで生じる化合物が含まれていますが、その中には発がん性物質が含まれています。5,300種類ほどの化合物の中に、70種類ほどの発がん物質が含まれているのです。

発がん物質には多種多様な種類がありますが、PAHsという総称で知られている多環芳香族炭化水素類や、煙草特異的ニトロソアミン類などがあります。有害物質は煙草を吸うと素早く肺に到達してしまうのですが、そこからは血液を通じて全身の臓器に運ばれることになるので危険です。メカニズムは難しいものとなっており、様々なステップを経ることになりますが、その結果として癌が引き起こされてしまうことがあるのです。

煙草と癌についての研究はたくさん行われており、日本だけではなく世界的にも研究が実施されているのですが、その結果では様々な癌が煙草によって引き起こされるとされていることを知っておきましょう。

煙草イコール肺がんというイメージを持っている人は非常に多いですが、肺以外に口腔や咽頭、喉頭や食道、鼻腔や副鼻腔、胃や肝臓、すい臓や膀胱、子宮頸部の癌は煙草と因果関係があるとされています。とても多くの種類の癌が当てはまり、煙草は身体の様々な部分に悪い影響を与えてしまうことがわかるはずです。吸っている人の周りがなりやすい癌には、肺がんだけではなく鼻腔と副鼻腔や乳がんも該当します。

種々の研究から癌になるリスクが示唆されていますが、具体的にどれくらいの影響があるのか理解しづらいと感じる人もいるかもしれません。胃がんのリスクを例としてあげてみると、喫煙していない人と比較すると、1日あたりに1本から19本吸う人は1.41倍発症リスクが高くなります。20本から24本の人は1.98倍、25本以上の人は2.15倍リスクが高まることを知っておくと良いです。

食道がんの場合は更に顕著な違いとなっています。非喫煙者と比較すると喫煙者は5倍以上食道がんのリスクが高いです。本数による違いはあまり見られず、少しでも吸っていると非喫煙者よりリスクが非常に高くなると理解しておきましょう。

ただし、禁煙をした場合はリスクを下げることができます。一時的に禁煙を行うのではなく、継続的に15年以上しっかりと禁煙することができていれば、煙草を吸っていない人とほとんど同じくらいのリスクまで下がるはずです。

個人差はありますが、早い段階で禁煙を実施することによって癌になるリスクを下げることができます。煙草による癌を防ぎたいと考えているのであれば、禁煙外来などに通って禁煙を成功させることが大切です。

ちなみに、昔ながらの紙巻タイプと比較的新しく販売された加熱式タイプがありますが、後者についても癌のリスクがないとは言い切れません。販売会社の中には紙巻タイプよりも健康被害が少ない、周囲への影響が少ないというようなアピールをしている会社もありますが、加熱式タイプが発売されてから十分な研究データが得られるほどの年月が経っていないことを理解しておくべきです。

つまり、現時点では加熱式タイプの癌のリスクを正しく解明することができておらず、今後の研究では紙巻タイプと同様に高いリスクがあることが判明するかもしれません。加熱式だからという理由で油断をしないほうが良いと言えます。

煙草と癌には深い関係があるので、自分が吸っている場合や周りに喫煙者がいる場合には十分にリスクを知っておくことが大事です。自分の身体の健康や周囲の人の健康を思うのであれば速やかに禁煙するべきだと言えますし、なるべく早く行動に移せば癌のリスクも下げていくことができると理解しておきましょう。

煙草と癌の研究は現在でも続けられており、今後更なる問題が発覚する可能性もあります。自分には関係ないと思わずに、これらについて理解を深め、健康を守るための行動ができるようにしておくべきだと言えるでしょう。

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