Q. 准看護師ですが職場でのいじめにどう向き合えばよいですか?
実は准看護師は立場や職場の特性により、様々な悩みやトラブルを抱えることが多いと言われています。その一つに挙げられることが人間関係の悩みや准看護師のいじめです。准看護師だけではなく看護の職場というものは、女性が圧倒的な人数であるといわれています。男性看護師もいるにはいますが、1割に満たない程度だと言われています。その少ない男性は一般的には力仕事が必要な職場や精神科などに回されることが多いため、一緒に仕事を行う男性は非常に少ないと言えるでしょう。
女性がほとんどの空間にいると、異性の目は気にならなくなるので、様々な面でエスカレートしがちになるともいわれています。具体的には准看護師のいじめや嫌がらせが陰湿化しやすい傾向にあります。すべての病院でこのようなことが起きるわけではありませんが、やはり男性の目が少ないので、その中で弱い立場の女性である准看護師の場合にはとくに多いと言われています。
このような問題が発生すると、その集団から抜け出すしか方法はなく、我慢をして働き続けることによって肉体的にも精神的にも疲れてしまい、うつ病に発展する可能性も考えられます。二つ目の悩みは希望の部署に配属されないことです。男性の看護師は精神科やICUなどといった重い機械を扱う部署に配属されやすい傾向にありますが、反対にいいかえると、これらの部署には女性は配属されにくくなります。どんなに個人の希望が強いとしても、命にかかわる医療の現場にあたるため、病院も力のある男性を配属し、万が一の際のことを考えてリスクを避けようとする傾向にあります。これらはある意味当然のことではありますが、これにより部署が固定されてしまうことにより個人の不満がたまるようになり、よくない人間関係がリセットされないままになってしまいます。
そしてなんといっても准看護師と看護師の人間関係があげられるでしょう。すべての看護師に言えるわけではありませんが、中には自分が看護師であり、准看護師のことを下に見る人がいるのも事実です。心の中で思っているだけであればよいかもしれませんが、それを表に出すようになると高圧的な態度になったり、露骨な差別が見られる人も多く見られます。
こうなると人間関係は非常に規模しいものとなり、病院によっても異なりますが、やはり准看護師よりも看護師の方が人数が圧倒的に多いので、准看護師は少数派になってしまいます。場合によっては孤立無援の状態に置かれてしまうことも考えられるでしょう。このような環境の中で働き続けることによりストレスが大きくなり、体調を崩す、職場にいづらくなるなどのことが考えられます。
さらには収入や待遇面での差から生じる人間関係も考えられます。本来看護師は国家資格であり、准看護師は看護師不足を補うための資格といった違いがあります。実際には同じ仕事を行っているケースがほとんどですが、法律上では看護師の場合には医師のもとで医療業務に従事し、准看護師の場合には医師と看護師のもとでそれを補助すると定められています。このような中でも給与の面では大きな差が生じ、年代や職場によっても異なりは見られますが、看護師の方が年収は100万円ほど高いと言われています。同じ仕事をしているのにもかかわらず、やはり不満が人間関係もギスギスすることにつながります。
このように人間関係が大変な中、そのほかのことでもストレスがたまりやすい職業だと言われています。夜間勤務があったりハードな肉体業務、また診療項目によっては人の生死に遭遇することから、精神的な負担が大きくのしかかります。このようなことが積み重ねられて、人間関係がスムーズに行かなくなり、衝突してしまうケースも考えられます。
このように准看護師のいじめや職場の悩みがあることが挙げられますが、できることならばいじめの対処法についてしっかりと把握しておくことが大切です。
その一つが男性の多い職場へ転職をすることです。女性だけの世界で働いている場合には、人間関係の維持が目的化してしまうケースも見られます。いじめられないために相手の言うことに従って自分が我慢し続けるなどのこともあるでしょう。これは男性の世界にもあることかもしれませんが、女性の場合には本音が見えないのが現状です。男性がいることで異性の目があることから、女同士のプレッシャーも軽減されるかもしれません。
一般的に男女ともに言えることですが、異性の目があるとうかつな行動を慎む傾向にあるため、人間関係を楽にしたいと考えるのであれば、男性の割合が多い職場を選ぶことも一つの手段です。とはいえ元々看護師や准看護師は非常に人数が限られているので、男性が3割ほどいる職場を見つけることができればラッキーと言えるでしょう。
そして対処法の二つめは自分は誰かの悪口を言わないことです。悪口を言わなければいじめの可能性は軽減されるでしょう。その代わりに誰かがターゲットになってしまう可能性はありますが、自分を守ることは自分でしかできません。それができないのであれば、やはりその職場から離れて転職をすることが一番だと言えるでしょう。