Q. 看護師の仕事は嫌ではないですが人間関係に疲れて辞めたいと思っています。どうすればよいですか?
小さな子供達はもちろん、将来のしごとについて現実的に考え始める学生などからも憧れられる事例が多い看護師ですが、同時に転職が行われる事例も多いのが特徴的です。
また、まだ行動には移していないものの頭の中に転職を考えている転職潜在層の方は少なくないですし、選択肢として考えている方の中においても医療業界に残る事と全く異なる環境に目を向けている事例に分けられます。
そのように実際に行動した方やまだ行動していない方、今後身を置く環境といった個人差が大きいのも特徴的ですが、同じく個人差が大きい事としては辞めたい理由も挙げられます。
個人差がある中でも辞めたい理由として多いのは人間関係であり、同じ現場にて一緒に活躍していた先輩や同僚との関係性が難しく感じられて今後の事を考える事例が多いです。
合わない環境下で無理をして働き続けると体調が悪くなるだけではなく心にも関係しますが、同じく心身に関係する辞めたい理由には体力があります。
看護師と言えば、24時間にわたって患者の事を考えて必要に応じてケアをする必要があるので夜勤が日常的に行われていますし、在籍している看護師の人数やシフトによっては連勤も珍しくありません。
連勤または夜勤などは、まだ年齢が若い方の場合は身体に大きな負担にならなかったとしても、活躍し続ける年月が長くなって中堅またはベテランになると身体への負担が大きく感じられるようになります。
年齢が高くなるのにつれて体力面で気になる事が増えてくるのは大勢に共通している事なので、体力が気になって看護師を辞めたいと感じた時には業務量が少なめであったり、連勤または夜勤が無い環境を目指すのが良いです。
看護師として活躍する年月が長くなるのにつれて業務の仕方や向き合い方に慣れてきて作業に余裕が生まれやすくなり、余裕が生まれると他の環境に目を向けたり入ってくる情報に耳を傾けられるようになります。
外部からの話に耳を傾けられる余裕が得られた時に気になりやすいのが収入面についてであり、かつては同僚として一緒に働いていたものの他の病院に転職したり、学生時代に仲が良かった方からより一層魅力的な額の収入が得られている話を聞くと、現状の自身について考えるようになるものです。
活躍する年月が長くなるのにつれてキャリアも形成されていきますが、積み重ねてきたキャリアに見合っている収入を求めた場合に看護師を辞めたいと考える方が多いです。
同じく働く年月が長くなるのに合わせて変化していく事には自身の周りの環境もあり、結婚して家族ができたり子供が生まれると自分自身の事だけに限らず家族の事も思慮する必要性が生まれます。
家族の転勤や子育てがしやすい環境がきっかけになって転職をする事例の他に、看護学校で学んだ後に指定されている就職先で働いた後、地元や好みの場所をピンポイントで選定し環境を変えて働き始める事も多いです。
そのため、大きな街にある病院で経験を積んだ後に住み慣れていて思い出もある地元に貢献すべく戻って地元の病院で再び活躍する方も居ますし、ますますスキルアップをすべく小さな街から大きな街に移ってより多くの経験を積む方も居ます。
そして看護師は多くの業務量を行っていて毎日を忙しく過ごしているのに加え、病気や怪我をしている方に対して治療を行う事を目的としているので、正しい医療を提供し続けるという強い責任感も持ち続けています。
業務量が多くて勤務時間中に全てを済ませる事ができなかった場合には、勤務時間外にも引き続き仕事をして業務を終わらせる必要がありますし、今後の事を考えて勉強をしたいと考えているのならより時間の使い方を工夫する必要が生じます。
普段の仕事を終わらせるべく多くの時間を必要としている上に、今後の事を思慮して勉強する時間も確保した場合プライベートな時間を確保する事は難しいので、総括的な時間の使い方を考えて看護師を辞めたいと感じる方も少なくありません。
深く考えて現場を去る決断をした場合には一緒に働いている方に伝える必要がありますが、伝える時には転職をするきっかけになった事を直接的に伝えるのではなく、理解してもらいやすい内容で伝える事も大切です。
既に結婚をしている方であれば今後出産や育児をする必要があると伝えると受け取ってもらいやすいですし、結婚をしていない方の場合は親の世話をする必要があると伝えると受け取ってもらいやすいです。
他にも好印象に受け取ってもらいやすい辞めたい理由には今後の事を考えた内容が挙げられ、キャリアアップを目指していて目指している資格が取れる環境に移りたいという内容は良い印象です。
転職を決意した時には、多忙な日々を過ごしつつ新しい環境に向けた準備もしていく事になるのでより時間を上手に使う事が求められますが、看護師を辞めたいという気持ちを抱いた際には苦手意識を持っている方に歩み寄って距離を縮めてみるようにしたり、収入と業務量のバランスなどについて直接的に相談してみるのも良い術です。
“看護”の字は、”手”と”目”で”護る”と書くように、看護は”目”で観て、”手”でケアをし、患者さんを”護る”という意味です。
患者さんと二人三脚で歩み、苦しさもよろこびも共に分かち合うことこそが「看護師の存在意義」であるのかもしれません。
「看護師を辞めたい」ではなく、「今の労働環境を辞めたい」ということであれば、あなた自身の手で変えられるかもしれません。