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呼吸器内科とはどんな病気を診察する診療科なのか

Q. 呼吸器内科はどのような診療科ですか?

呼吸器内科

呼吸器内科は内科学の一分野である呼吸器学により治療を行う診療科です。

主に肺を扱っていった分野として発展し、さらに呼吸器系臓器にとどまらず多くの全身臓器、分野との関わりが密接になった診療領域です。

呼吸の異変、肺の病気、気管支の病気などが呼吸器系の病気として扱われます。呼吸器内科は呼吸器学だけではなく、腫瘍学、炎症学、生理学、免疫学、病理学など広範囲の領域にまたがっているのが特徴です。

咳がなかなか止まらない、痰がからんで仕方がない、呼吸をするのが苦しいなどの時は呼吸器の病気が隠れている可能性があります。

主な疾患

呼吸器感染症、気道閉塞性疾患、気管支喘息、アレルギー性肺疾患、肺がん、肺血栓塞栓症、胸膜炎、慢性呼吸不全、睡眠時無呼吸症候

呼吸器感染症

呼吸器感染症は、かぜ、インフルエンザ、肺炎など、病原菌が防御機構を乗り越えて気道から体内に浸入し、増殖して炎症をおこし、咳、痰、発熱、胸痛、呼吸困難などの症状を生じる病気のことをいいます。

「かぜ症候群」は、鼻腔から喉頭までの上気道の急性の炎症による症状を呈する疾患をいいます。

「インフルエンザ」は、インフルエンザウイルスによる急性熱性感染症で、A、B、Cの3型以外に新型インフルエンザの場合もあります。

「肺炎」は、細菌やウイルスなどの病原微生物が感染して、肺に炎症を起こす病気です。

気管支喘息

気管支喘息(きかんしぜんそく)は、空気の通り道となる気管支が急に狭くなり呼吸が苦しくなる状態、いわゆる「発作(ほっさ)」が起きます。

風邪などの感染症のほかに、天候や大気汚染、チリダニやハウスダスト、ペットのフケ、カビなどのアレルギーによることが多いのですが、その原因物質が特定できないこともあります。

初期症状では、「ゼーゼー」「ヒューヒュー」と呼吸すると聞こえる「ぜん鳴」があり、痰が出現し、徐々に増悪します。

厚生労働省の調査によれば、患者数は450万人で、小児の6%、成人の3%が気管支喘息です。

肺がん

肺に発生する悪性腫瘍で肺そのものから発生したものを「原発性肺がん」といい、通常肺がんといえば「原発性肺がん」の意味が強いです。

初期症状は「咳」がでだします。普通の風邪や気管支炎などでも咳がでるため、がんを疑う人は少ないですが、咳が続くときや、同時に胸の痛みがあるような時は疑った方が良いでしょう。

肺がんの生存率は低いですが、早期発見で手術を受けた患者の場合、5年生存率は約70%です。

I期(ステージ1)・II期(ステージ2)・III期(ステージ3)・IV期(ステージ4)の4つに区分され、ステージが進むにつれて進行したがんであることを示し、死亡率が高くなります。

日本人の2人にひとりががんになるといわれますが、がんの中で最も死亡数が多いのが「肺がん」です。

診察

呼吸器内科は、気管支喘息をはじめとするアレルギー疾患、結核などの感染症、肺炎や肺がんなど、幅広い領域の疾患に携わります。

内科と呼吸器内科の違いは、より専門的に呼吸器系を診察できることです

たとえ小さな症状であっても、その背景には大きな病気が隠れている場合があります。早期発見によって治療できる病気があります。

風邪は治ったはずなのに咳が止まらない、呼吸をすると胸のあたりが痛い、すぐに息苦しくなる、というような症状が続くようなら一度診察を受けるのが良いでしょう。

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