水虫の3つの症状と原因、治療について

水虫は、カビの一種である白癬菌(はくせんきん)が、皮膚の角質層に寄生することによって起こる皮膚の病気です。

日本人の約70パーセントの割合の方が、水虫という疾患を抱えていることが2020年に厚労省が実施した調査で明らかとなりました。この疾病は長時間靴を着用している方が患いやすく、男性だけでなく女性も昨今は数多くの患者がいるほどです。

一度発症をするとなんども繰り返す特徴があるので、日頃から水虫を患(わずら)いにくい環境を整えておくことが望まれるでしょう。

そこで水虫とはなんなのか、症状・種類のほかに対処法についても詳しくふれていきます。

水虫とは

今現在、水虫を患っていて辛いという方から、これから予防をしたいという方に向けた役立つ情報も記載していきます。多くのみなさんの足を健康的に保つお手伝いができれば、幸いです。

水虫の歴史

まずは水虫の歴史について触れていきましょう。この疾患は古くは1000年代のイタリアですでに発見されており、庶民よりも貴族や騎士は悩まされていたことが文献から読み取れます。なぜ庶民よりみ格式が高い人たちの間で流行ったのか、その鍵は靴が握っています。

当時は庶民は素足かサンダル程度の履物しか着用できませんでした。しかし、騎士や貴族は靴やブーツを愛用していました。これが水虫を発症させる原因とあり、通気性が悪いことで足の指で細菌が発生していたというわけです。

日本では江戸時代まで庶民も武士も草履や下駄が基本の履物で、通気性の良い環境を持っていました。ところが明治時代以降はヨーロッパから靴が伝わり、西洋と同じように多くの方々が水虫を発症するに至ります。

現代では屋外では終始、靴を愛用する時代です。以前は外で働くのは男性のみとなっていましたが、1980年以降の男女雇用機会均等法が制定されてからは、女性も長時間労働を屋外でなされるようになります。これが影響して今は女性の患者も多くなったといえるでしょう。

水虫の原因

水虫の原因である白癬菌は高温多湿の環境で繁殖します。お風呂上りのバスマットで足に菌が付着する、あるいは運動や寝汗、革靴を長時間にわたって履き続けるなど、皮膚表面に汗や汚れが残っている状態が続くと白癬菌は繁殖します。

ただ、菌が付着しただけですぐに水虫になるわけではありませんので、洗い流されずに残った菌が高温多湿の状態にならないように注意することが大切です。

水虫の種類

水虫は、症状によって「指間型」「小水疱型」「角質増殖型」の3つのタイプがあります。

指間型

最も多くみられるもので、足の指の間の皮がむけたり、ジュクジュクしたりするタイプです。白くふやけてぶよぶよになり、特に中指と薬指の間になる人が多いです。

小水疱型

足の裏や側面に小さな水ぶくれができるタイプです。痒みが強いのが特徴です。日がたつと赤くなって皮膚がむけてきます。

角質増殖型

足の裏がカサカサして皮膚が厚くなりひび割れを起こします。痒みがなく、剥がれやすい皮膚になっているため他の人に移しやすい厄介な水虫です。

水虫の症状

水虫の症状は大きく分けて、計3つのカテゴリーに分けられます。

初期段階

まず1つめは皮膚の乾燥となり、この段階ではまだ皮膚の表面にしか水虫菌は発生していません。水虫菌とは正式名称はコプトバクテリアというもので、顕微鏡で観察をするとアメーバのようなスタイルをしています。湿度80パーセント・温度30度でもっとも活動が活発となり、靴の中はこの菌にとって最適な住み家となっているわけです。第一段階ではかゆみや痛みは一切ありません。

第二段階

二段階目からはかゆみを伴います。この時点でステロイド剤を用いた治療を実施するのが望ましいのですが、さほど強いかゆみではないため、大半の方が医療機関を受診しないのも実情でしょう。患部を目で観察すると、皮膚に赤みを帯びていることがわかります。これは菌が皮下組織にまで入っていて、白血球が炎症反応を起こしているからです。

第三段階

次に三段階目となったときの症状は、皮膚がはがれて膿を持っている状態です。この治療は点滴と服薬も必要で、約半年間は通院をしないといけません。皮下組織の深い場所まで細菌が入っているので、塗り薬では対処ができないということです。点滴は抗生剤をメインとしており、週1回は打つ必要があります。服薬するお薬はステロイド剤となり、約2週間は朝晩飲むのが基本です。さらに塗り薬も併用しますが、医療機関によっては、膿んでいる箇所を液体窒素で凍結させる場合もあります。先述したように水虫菌は高温多湿の環境を好みます。治療はその反対の環境下でなされるので、液体窒素のようにマイナス70度の刺激を与えればすぐに最近を死滅させられるわけです。三段階目から治療を始めると再発の恐れが高まるので、たとえ治ったとしても普段から塗り薬と服薬を止めるのは好ましくはありません。なるべく早い段階で医療機関を受診しましょう。

水虫の治療

水虫の疑いがある場合、病院の何科へ行けばいいのかわからない時は皮膚科にいきましょう。水虫の場合、足を洗ったからといって菌が落ちる訳ではありませので症状がひどくなる前に治療を受けることをおすすめします。

水虫の対処法

ここからは、水虫を発症させない対処法について伝授をしていきます。その対処法とは、足を蒸れないようにするということです。たとえば会社勤めをなさっている方であれば、仕事中はサンダルやスリッパに履き替えておけばいいでしょう。靴はあくまでも通勤時の履物だと割り切っておいて、それ以外は通気性の良いものを着用するのが理想的です。女性ならハイヒールやブーツを着用するのは控えて、スニーカーやパンプスを愛用するのが望ましいです。

また入浴時にしっかりと足の指を洗うことも大切です。石鹸等でしっかりと指の間を洗い、そのあとに化粧水を塗れば常に皮膚は清潔な状態を維持できます。水虫とはいわゆるバクテリアの一種なので、毎日洗浄をすれば、繁殖することはありません。靴のお手入れも忘れないようにすることで、2日に1回は太陽光線を内部まで当たるようにして干すといいでしょう。そのためには、通勤等で愛用すr靴は一足ではなく四足ほど用意をしおき、毎日履き替えるようにしましょう。日頃から対処をしっかりとしていれば、慢性的な激しいかゆみを伴う水虫の発症をおさえることが可能です。

市販の水虫薬の効果

薬の効果の話をする前に、医薬品等は使用前と使用後の効果の表現方法について広告規制が厳しく設けられており、違反した会社には罰則が設けられています。

1、第六十六条 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。

2、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の効能、効果又は性能について、医師その他の者がこれを保証したものと誤解されるおそれがある記事を広告し、記述し、又は流布することは、前項に該当するものとする。

厚生労働省 医薬品等の広告規制について

このため、パッケージを見てのどのような効果があるのかわかりにくくなっている場合もあります。ただ、市販の水虫薬に効果がないといえばそうではなく、症状に合わせて処置することで改善に向かうことは可能と言えます。

注意したいのは水虫のことをよく知らずに使用することです。水虫とよく似た症状に、接触皮膚炎や汗疱性湿疹などがあり、かゆみや炎症を起こす場合があります。そのため、間違って水虫薬を塗っても一向に改善が見られない場合があるのです。

病院やクリニックで処方される処方薬とドラッグストアで販売している市販薬の違いは、処方薬は患部を治療する主成分しか配合できないのに対し、市販薬は抗菌だけでなく、かゆみ止め成分を配合しています。ただ医師が症状を診察した上で処方していますので水虫だった場合はもちろん、水虫ではなかった場合でも治すことが出来ると言えます。

どの薬を塗ったら良いのかわからない場合、早く治したい場合は自分で判断せずに、近くの病院やクリニックの皮膚科に行くことを強くおすすめします。市販の水虫薬は自分が水虫であると確認できてから使用するようにしましょう。

では、市販の水虫の外用薬にはどのような種類があるかというとクリーム剤、液剤、スプレー剤があります。その時々の皮膚の症状に応じて使い分けます。

クリーム剤:刺激性が少なく、薬の皮膚への浸透性がよいのが特徴です。足の指の間のグジュグジュした水虫など一般的な水虫の場合に使用するのが良いです。

液剤(ローション):乾きやすく塗った後の使用感が良いのが特徴です。足の指の間がカサカサした水虫に効果があり、ジュクジュクした部位に使用するとしみて痛むので注意が必要です。

スプレー剤:有効成分を液体に混ぜ合わせた剤型で、手を汚さずに広い患部に簡単に塗布できます。足の指の間がカサカサした水虫に効果があります。

水虫の対策・ケア

水虫の対策は足を清潔に保つ他ありません。水虫の人はもちろん、水虫でない人も日々のケアで対策しるようにしましょう。

1,清潔な靴下を使用する。ブーツや革靴などは蒸れやすい靴は特に注意が必要で、足の汗をかきやすい人はお昼休憩に靴下を履き替えるなど常に清潔な状態を維持してください。

2,お風呂上がりの足拭きマットの使用を控え、お風呂で足を拭いたらそのままスリッパを履き過ごすようにすると良いでしょう。

3,フィットネスクラブやサウナなど共同で使う場所は感染しやすいです。素足での行動は避けサンダルやスリッパを履くようにしましょう。

水虫は人にうつりやすい上、治療に時間がかかるやっかいな病気です。予防を心掛けることが大切です。

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