便秘とは何かをわかりやすく解説します

便がなかなか出ないことに悩んだことは誰にでもあるでしょうが、便秘の症状・原因は、人によって異なります。そのため、そうなってしまった時にはご自身の症状を把握したり、原因は何なのかを探ることで改善への道が見えてくることが期待できるでしょう。

一般的には、3日以上排便がない状態になっている時に便秘であると言われます。それ以外にも、毎日排便があっても何だか腸の中に残っている気がするという残便感がある場合もこの状態と診断されることになります。

便秘になる原因は大きく分けて4つあると言われているので、ご自身の場合はどれに当てはまるのかを考えてみてはいかがでしょうか。まず、「機能性便秘」は大腸や直腸、そして肛門の働きがおかしくなることが直接的な原因になっています。便通は食べ物の残りかすが大腸に入った後、徐々にその残りかすに含まれている水分が吸収されていって固形物になり、腸のぜん動運動によって直腸の方へ送られていき、最後には肛門から排出されるという仕組みです。健康な時はこのような体の仕組みが上手く働いてスムーズな便通を行うことができますが、生活習慣の乱れや過度のストレス、加齢の影響などによって大腸などが働きにくくなると上手くいかなくなります。

機能性便秘は、便が出にくいと感じている人に最も多い種類です。その中でも、大腸のぜん動運動が弱くなり便がなかなか奥へ運ばれていかないことで起こる種類のことは「弛緩性便秘」と呼ばれています。大腸のぜん動運動が弱まって長く腸内に便がとどまっていると、便から水分が吸収されすぎて硬くなり、更に排出されにくくなるという悪循環になるのが問題です。このタイプは高齢者や女性に多く見られますが、腹筋の力が弱まっていることが原因になる他、運動不足や食物繊維・水分を十分に摂れていないこと、過度なダイエットにより食べる量が足りていないことなども原因になります。

次に機能性便秘の中で「痙攣性便秘」と呼ばれているタイプは、大腸が緊張しすぎていることによって便が上手く運ばれず便の排出に長い時間がかかることが原因とされています。この状態になるのには、環境の変化などの強いストレスが関係して副交感神経が興奮していることなどが原因と言われており、過敏性腸症候群もこのタイプです。

それから「直腸性便秘」は、排便したい時に我慢してしまうことが多い人がよくなるタイプです。便意を我慢することが習慣になっていると、直腸にある神経の感度が鈍ってしまい、排便反射が上手く起こらずに直腸に便がとどまっていき便が出にくくなります。寝たきりの人や痔の人なども、このタイプになることが多いです。

その他の原因には、クローン病などの炎症性疾患の影響で大腸の中を便が上手く通れずに起こる「器質性便秘」があります。「症候性便秘」は甲状腺機能低下症や糖尿病の合併症など、病気の関係で大腸のぜん動運動が弱っていることが原因で起こっている種類のことです。抗うつ薬やせき止めなどの一部の薬には大腸のぜん動運動を抑える働きがあることがわかっていますが、そのように病気を治すために飲んでいる薬の副作用で便が出にくい場合は「薬剤性便秘」と呼ばれます。

ところで、便が出にくい時に症状をご自身でよく確認することで、危険な病気になっているかもしれないということに気づけることがあります。多くの人が体験する機能性便秘の場合、症状は便が出ないことの他に、お腹の張りや食欲の低下、肩こりなどが起こる場合もあるのが特徴です。また、残便感に悩んだり、肌荒れが起こったりイライラするといった精神的な症状が起こることもあります。痙攣性便秘の人は便がウサギの糞のように小さい塊になることが多く、食後に下腹部が痛むこともある他、下痢が起こることもあるので注意してみましょう。なお、最も注意するべきなのは、激しい腹痛や吐き気、便に血が混ざっているといった症状が出ている場合です。このような症状がある人は器質性便秘なのかもしれませんが、この状態の時に下剤を飲むと危険だとされています。もしもこのような症状がある人は、早めに病院に行って診察を受けた方が安心できるでしょう。

さて、便秘に悩んでいる時に何科へ行けばいいのかは、まずは内科か消化器科、胃腸科で相談するのがおすすめです。便の問題は病気というほどのこともないと軽く考えてしまう人が多いですが、これらの診療科を受診して相談してみると、比較的軽い症状の人でも自分に合った改善方法が見つかる場合があります。ひどい腹痛や発熱、嘔吐などの症状がある場合はすぐに受診するのが大切ですし、自分で考えられる方法をいくつか試しても状態が改善しなかった重症の人も病院へ早めに行くことをおすすめします。便秘は起こっている原因が他の病気に罹患しているせいだった場合などは専門的な医師に治療を受けることが必要になることもありますが、そんな時も専門知識がある医師なら最適な病院を紹介してくれるはずですから、とりあえず受診することが大切です。

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