肩こりとは何か。症状と原因

「肩こりとは何か。」と尋ねられて即答できる人は多くありません。大人であれば誰でも経験のある症状であるにもかかわらず、どういうものか正確に把握できていないケースがほとんどです。慢性的に悩まされており、その状態を改善したいと考えているなら、症状と原因を把握することが欠かせません。間違った解釈をして治そうとすると効果が出ないどころか、大きな痛みを伴うような事態も起こりえます。この機会に正しい知識を身につけ、適切に対処できるようになっておきましょう。

一般的な症状としては、肩の周辺に張ったような感覚を覚えることが挙げられます。「こる」という言葉でその感覚を表現していますが、肩以外の部位における同様の感覚は「張る」と表現されることも多いです。もっと上部から影響が出ているケースもよくあり、首筋やその付け根にまで及ぶことも珍しくありません。さらに肩だけでなく、背中に張りが広がっているケースも多々あります。程度は人によってさまざまであり、軽い違和感ぐらいしかないという人も見受けられます。一方でかなりの痛みを感じているケースもあるなど、個人差が大きな現象としてもよく知られています。それだけ差が出やすいのは、関連する組織が非常に多いからです。そのなかでも肩甲骨の周りにある筋肉が最も影響しています。人間の肩は自由度が高くて柔軟に動きますが、それを実現しているのがこの筋肉の動きというわけです。肩のみならず首の関節の動作まで支援しており、とても重要度の高い筋肉といえます。それだけに日常生活における負担も大きく、その不調は異なる形となって全身に現れることも少なくありません。頭痛や吐き気といった肩こりからは連想されない症状を引き起こすこともよくあります。

主な原因となっているのは、上記の筋肉に過度な負担を与える行為です。負担といっても、大きな力が加わることだけを指すわけではありません。温度や精神面など多様な要因が関係している点に注意しましょう。十分に原因を把握するには、神経や血管のような筋肉以外の組織にも気を配る必要があります。なお、現代人の肩こりを原因として特に多いのは、デスクワークにおける負担です。職種にもよりますが一日中パソコンに向かっているような仕事は、肩を動かす機会が多くありません。肘から先を動作させる機会は多々ありますが、肩自体は微妙に前後させるぐらいしか動かさないことが一般的です。動作させないからといって、負担が少ないと考えるのは間違いなので気を付けてください。筋肉はリラックスすると弛緩した状態になります。デスクワーク中は弛緩しているのではなく、常にタイピングなどを行える状態をキープしているのです。言い換えると、筋肉は常時緊張している状態となっています。しかも姿勢が悪ければ、神経や血管が圧迫されるという弊害まで生じます。この積み重ねによって、肩こりが進行していく可能性は高いです。

これらと関係しますが、眼精疲労も肩こりを招く要因といえます。パソコンやスマートフォンを長く使っていると、目が酷使された状態になることは分かるでしょう。眼鏡やコンタクトの度数が合っていない場合も、目には大きな負担がかかることになります。そして、人間にとって目は重要な組織なので、その影響は全身に及ぶことになるです。首や肩の周りに関しては、肩こりという形で表れることが多くなっています。少し目が疲れたぐらいでは起こりませんが、眼精疲労が慢性化すると肩こりとセットになりやすいので要注意です。また、もちろん筋肉の疲労が影響しているケースも少なくありません。ただし、動かしすぎて疲れるケースだけでなく、運動不足が引き金になるケースについても認識しておきましょう。むしろ、運動で活発に肩を稼働させていると発症しにくいです。普段動かさないでいると柔軟性が損なわれていき、緊張した状態に陥りやすくなってしまいます。しかも、運動不足だと血液を流す筋肉の動きも弱くなります。これが血行不良へとつながり、さらに肩こりの進行を後押しすることになるのです。また、ストレスも主要な原因として挙げられます。前述のように、筋肉の緊張は肩こりを招くものであり、それはストレスによっても引き起こされるからです。リラックスしているときは副交感神経が活発ですが、恥ずかしい感情やプレッシャーは交感神経を優位にします。そうなると筋肉は緊張してしまい、結果的に肩こりへと結びついてしまうのです。ストレスを解消すればいつの間にか治っているケースが多いですが、仕事などで日常的に精神が抑圧されていると長期化しやすくなります。さらに、冬の屋外のように寒い場所に長時間いることでも筋肉は緊張します。血管が細くなり血流も悪くなるので、やはり肩こりが生じやすい状況になるというわけです。

このように、肩こりの症状と原因は多岐にわたるので、自分で解決できない場合は医師に相談したほうが良いでしょう。

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