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看護師と准看護師の違いをわかりやすく解説

Q. 看護師と准看護師の違いは何ですか?

今、日本をはじめ世界各国で医療従事者の存在は高い注目を集めています。特に看護師は病院の中枢を担う存在で、各施設の立役者ともいえるでしょう。

日本では2020年12月時点で約320万人の看護師が存在しています。この数は人口比率に対して世界屈指の数となっており、日本は医療大国とも呼ばれているほどです。毎年新たに20万人もの方々が免許を取得していますが、看護師には准看護師という資格も存在しています。

資格の違い

看護師と准看護師の違いは何かと問われて、すぐに答えられる方は数が少ないものです。ここではこの資格の違いや取得方法を詳しく紹介していくので、これから目指される方の参考になれば幸いです。

まず一般的にナースと呼ばれているのが正看護師で、専門学校や大学で3年ないし4年間の学科講義を受けないといけません。主なの基礎医学から実技・疾病に関する講義となり、年間290時間の学科と40時間の実技を経験して単位を取得することになります。

専門学校の場合、一般的な施設なら試験を受ける必要がなく入学を希望なさった方はどなたでも入られることでしょう。ところが看護学科の場合は必ず、高校教育課程内で学んだ試験を実施しているのが大きな違いです。誰でも入れるというわけでなく、一定の学力を要するのも特徴です。

3年以上の学習をしたのち、毎年2月に厚生労働省が実施をしている看護師国家試験に合格をして、免許が交付されます。その後は各病院に就職をしてナースとして実務につきます。

最初は病棟勤務が基本で、3回交代の勤務が基本です。点滴の交換から介護等も学び、働いたあとも常にスキルアップを要求される職種になります。

保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二〇三号)より

看護師免許
資格発行者:厚生労働大臣の免許
【看護師の定義】
第 五条 この法律において「看護師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。

准看護師免許
資格発行者:都道府県知事の免許
【准看護師の定義】
第 六条 この法律において「准看護師」とは、都道府県知事の免許を受けて、医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて、前条に規定することを行うことを業とする者をいう。

保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二〇三号)

次に准看護師について見ていくと、こちらは16歳以上で2年間看護学科に在籍をしてから国家試験をパスすれば免許を手に入れることが可能です

昨今は高校でも専用のコースを設けているところが増加しており、高校で学びながら資格を取る方も多くなりました。正看護師と違って学習年数が1年短いのが特徴で、必要な学習時間も半分以下です。そのため、ナースより身に着けるスキルが減っているわけですが、職場での医療領域が大幅に異なる点を見ていきましょう。

医療領域の違い

准看護師が実務につけるのは、外来・病棟の2箇所のみです。たとえば大きな大学病院であれば日中に診察をなさってる外来から、検査室の採血等を担当することができます。さらに病棟では3回交代の職務を担当し、患者のバイタルチェックから排せつ介助・着替えや身体を拭うといった基本的な介助業務です。

※准看護師は自らの判断で業務をおこなったり、看護師に指示を出したりすることはできません。

採血程度の医療行為とお薬の配膳は可能ですが、医療技術を駆使するお仕事はできません。ところが正看護師の場合は、職場での医療領域に際限がなく、医師の領域である診断・治療以外はすべて対応可能です。

ICUでは高度な医療機器を駆使した治療を実施されますが、その機器の操作も担当します。点滴や注射のお薬の配合も医者の指示に従って行動をするため、各ナースが請け負うお仕事は多岐にわたるといえるでしょう。職場での医療領域が異なるということは、必然的に得られるお給料も大幅に異なるので、ここからは報酬についても触れていきます。

報酬の違い

正看護師の場合は免許を取得した翌年だと約17万円前後ですが、その後に師長・チーフ等の役職に就いたら約50万円の月収を得ることが可能となります。キャリアが上がれば担当する職務も大きく異なり、病棟などで3回交代の夜勤を経験することもなくなります。

それとは反対に准看護師の場合だと、免許取得後の翌年で約12万円の月給しかありません。年数を重ねても約25万円程度と、さほど金額が上がることないのが特徴です。

資格の違いで職務も月収も異なるわけですが、准看護師の免許を持っていれば比較的簡単な正看護師へとランクアップをすることができます

最後にそのランクアップの仕方を伝授していきましょう。准看護師は採血や基礎的な看護学科を習得しているので、正看護師の試験でなされている学科試験は不要です。実技のみで新たに資格を取得できるわけですが、この試験を受けるには毎年2回なされており、住まいの自治体が管轄している保健所に申請をすれば受験資格を得られます。

ただし条件があり、計5年間の実務を経験した方となります。年齢制限はなく、2020年8月には政府が緊急に医療従事者を募ったことで、過去最大の約120万人が新たに正看護師の資格を手にしたほどです。

昨今は数が減少傾向にあるため、受験資格となる実務期間を2年に短縮して、実技試験の項目も1種類の削減することを厚生労働省では検討されています。

看護師と准看護師の違いは、学校で学ぶ期間の違いと職場での医療領域の違いということです。より医療に踏み込んだ仕事をする場合は正規のナースという資格を手にするのが望ましいでしょう。毎月得られる月収も大きく差が生れるので、生涯の仕事になさる方ほどランクアップを目指す価値があります。

ただ、どちらが偉いとか偉くないということはなく、どちらも医療現場ではとても大切な役割を担っているということに変わりはありません。

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