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コロナ禍における濃厚接触者の定義とは

新型コロナウイルス感染者増加に伴いよく耳にするようになった言葉に「濃厚接触者」があります。その言葉の通り新型コロナウイルス感染者と濃厚に接触した者であることは誰もが知る通りですが、どのくらいの時間または期間の範囲が濃厚接触者に該当するのかを解説します。

濃厚接触者の定義

新型コロナウイルス感染症の PCR 検査等で陽性となった患者と、感染の可能性のある期間(症状が出る 2 日前から入院等になるまでの期間)に接触し、以下の範囲に該当する場合は濃厚接触者と定義されます。

1,患者と同居、あるいは長時間の接触(車内・航空機など)があった人
2,適切な感染防護なしに患者を診察、看護もしくは介護した人
3,患者の気道分泌液もしくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い人
4,その他、手で触れることの出来る距離(目安として1メートル)で、必要な感染予防策(マスクなど)なしで15分以上接触があった人

この定義をもとに、保健所が患者、または家族や会社などから聞き取り調査をし、状況に応じて総合的に判断します。

1~3については長時間の接触による場合、気道分泌液もしくは体液等に触れた場合などはウイルス感染に無知の場合であっても濃厚接触であると判断するのは難しくないはずです。

気を付けなければならないのは4つめの定義です。マスクをしないで1メートル以内で15分以上接触があった人です。ほとんどの人は普段マスクを着用していますので通勤電車はこれに該当しづらいと言えます。

この定義で一番多いのは食事をする時です。食事をするときは当然ですがマスクを外して食べます。また、お腹が空いている時はどうしても判断が鈍り気が緩んでしまうものです。例えば会社の食堂で食べている時、同僚と近くの定食屋に食べに行った時、ちょっとくらいならとついつい会話をしてしまうことがあります。本当に今でもこの光景を目にします。食事をするときが本当は一番気を付けなければいけないことに気づけていない人が実に多いのです。

1人で食事をするときは問題ありませんが、2人以上になると15分は必ず超えます。もし仮に目の前の人が新型コロナウィルスに感染しているとしたら・・・、そうです、あなた自身が濃厚接触者となり陽性である可能性が極めて高くなります。この負の連鎖が感染者拡大に歯止めがかからない状態となってしまうのです。

また、定食屋や牛丼屋でU字のカウンター席を配置しているお店があります。この場合は知らない人と15分以上向かい合って座っていますから、向かいの席の人が感染者だった場合、濃厚接触者になる訳ですが、向かいに座っていた人がどんな人だったか覚えているはずもありません。

潜伏期間

新型コロナウイルスの潜伏期間が14日間です。そのため、新型コロナウイルス感染者と濃厚接触にある方は、14日間の隔離が必要とされています。

職場または学校で発生した場合

職場や学校のクラスメートに新型コロナウィルスの感染者が発生することもあります。この場合、近くにいた人が必ずしも濃厚接触者となるとは言えません。しっかりとマスクをしている状態であれば該当しない場合もあります。

ただ、感染者が必要以上に咳をしていた場合や、先に述べたように一緒にご飯を食べていた場合は濃厚接触者となります。

保健所が、患者、または家族や会社などから聞き取り調査をし、「新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領」に記載されている定義を踏まえて判断することになります。

濃厚接触者と言われた場合

濃厚接触者と判断された場合は、感染している可能性があることから、患者と接触した後 14 日間は健康状態に注意を払い、外出は自粛するなど保健所の指示に従ってください。

この間のPCR検査の結果が陰性であっても、外出自粛し、健康観察をお願いします。場合によっては会社や学校も休む必要があるためその段取りを行ってください。

家族あるいは同居人に陽性反応が出た場合、一緒に生活している人は基本的に濃厚接触者となりますので早めの対策を行ってください。

相談したい場合は厚生労働省「新型コロナウイルスに関する相談」へ連絡してみて下さい。

保健所から連絡があった場合

陽性反応が出た患者から聞き取りを行い、あなたが濃厚接触者の可能性があると判断された場合は保健所から連絡があります。連絡があった場合は、落ち着いてどのように対処したら良いのか保健所の指示に従ってください。

保健所から連絡があった場合は、まず会社や学校にその旨を伝えてください。一緒に住んでいる家族や同居人にも連絡しましょう。

次のことをする必要があります。

1,1日2回検温を行い体調を注意深く観察してください。体温が 37.0℃以上の者は、休暇を取得して療養しましょう。疲れやだるさなど、いつもの生活が送りづらいと感じる倦怠感(けんたいかん)がある者は体温が 37.0℃以上か否かに関わらず、休暇を取得して療養するのが望ましいです。

2,外出は控えて下さい。どうしても外出する場合はマスクを必ず着用して下さい。

3,家族または同居人に濃厚接触者の疑いがある場合は生活を区別して下さい。ご飯を食べる時間をずらす、一緒のお湯につからない、一緒の部屋でくつろがない、そのほか手を触れる共用部分は70%アルコールまたは次亜塩素酸ナトリウムで消毒しましょう。

入院基準

濃厚接触者に該当した場合、入院が必要なのか、必要ないかは都道府県の入院基準に基づいて医師が判断します。

病床が逼迫(ひっぱく)する病院においては、新型コロナウイルス感染症患者から入院勧告等があった場合でも、医師が入院の必要がないと判断し、かつ、宿泊療養施設または自宅療養にて丁寧な健康観察ができる場合は入院の必要がなくなります。

新型コロナウィルス感染症の特徴として、約80%の患者は軽症で済むためです。

入院した場合、健康保険に加入していれば、休んだ日の4日目からその補償として健康保険から支払われる傷病手当金の申請ができます。

入院になる基準は下記の通り

1,65歳以上の者
2,発熱(38℃以上)、呼吸苦、全身倦怠感、肺炎を疑う症状
3,心臓疾患、血管疾患、腎臓疾患、糖尿病、高血圧症、著しい肥満
4,妊娠中
5,免疫抑制剤、抗がん剤等による免疫機能低下
6,コロナウイルス感染症の症状が重度である者

上記のほか、医療提供体制や感染状況等に応じてその都度運用は見直します。

また、総合的に考慮し医師が「入院させる必要がある」と認めた場合は入院となります。

緊急時

咳や発熱などの症状が出た場合、高齢者や基礎疾患のある方、妊娠中の方は早めに連絡しましょう。

救急車を呼ぶほどではない場合、「#7119」で相談するのが良いです。

携帯電話やプッシュ式の固定電話から、直接「#7119」とボタンを押すと、受診できる病院等をオペレータが紹介する「医療機関案内」と、症状から緊急性や受診の必要性を看護師がアドバイスする「救急電話相談」に繋がります。

非常に体調が悪い場合は迷わず「119」で救急車要請をしてください。

退院基準

新型コロナウィルス感染症における退院基準は「軽快」となった場合です。

「軽快」とは24時間発熱(37.5℃以上)なし、かつ呼吸器症状が改善傾向であることです。

軽快後、48時間毎にPCR検査を実施し、陰転化が確認されたら、前回検体採取後12時間以後に再度採取を行い、二回連続で陰性が確認されたら退院となります。

最近では発症後7~10日間で感染力が急激に低下することが分かり、必ずしもPCR検査で陰性確認する必要がなくなりました。

退院後の対応

会社や学校に新型コロナウィルス感染者が退院してきた場合は今まで通り接してあげるのが良いでしょう。入院した人の中には、退院後に周囲の目が気になったり、仕事復帰がしづらいなどの理由で悩んでいる方もいらっしゃいます。

あまりよく知らない人ほど、会社に来てほしくないと言ってしまったり、学校で無視したりと毛嫌いしがちです。

コロナハラスメントまたはコロナによるいじめなどは絶対にしてはいけないことです。退院基準を満たして退院した場合は活動に制限はありませんし、感染性がなくなっているため周囲の人に感染を広げることはありません。

退院した者は体力の低下も懸念されるため、体調や体力回復の状況を職場と本人でしっかり話し合い、復帰時期を調整することが大切です。

毎日の過ごし方

濃厚接触者に限らず新型コロナウイルスに感染しないためにすることが大切です。

帰宅時や調理の前後、食事の前など、こまめな手洗いをしましょう。

物に付着したウイルスはしばらく生存するため手で触れる共有部分を消毒しましょう。

集団感染の共通点は、「換気が悪い」、「人が集まって過ごす空間」、「近距離での会話」の3つの「密」です。密閉、密集、密接を控えることでクラスターを回避できます。

自分を感染から守るだけではなく、自分が周囲に感染を拡大させないことが必要です。

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